鬼部長と偽装恋愛はじめました
「乾杯」
祐平のかけ声とともに、グラスとグラスを当てる。
夜は、夕食を済ませたあと、さっそく買ったバルコニー用の丸テーブルで、ふたりでワインを堪能した。
「香奈美の言うとおり、テーブルがあって正解だな」
「でしょ? こんな夜景もキレイに見えて高層階なんだから、使ったらいいのよ。普段は、あんまりバルコニーに出ないの?」
ほどよくアルコールがまわり、少し開放的な気分になってきたからか、口数が増えてくる。
「出ないな。平日は、帰って寝るだけだろ? 休みの日は、朝はゆっくりして経済誌や新聞見たり……」
「そうなんだ……。ここって、誰も来ないの? ねえ、祐平の元カノってどんな人?」
意外と地味謎な、休日の過ごし方なのね。
会社でも、他の上司と群れている様子はないし、プライベートはかなり謎だ。
恋人がいないらしいことは知っていたけど、どんな人が好きなんだろう。
すると祐平は、わざとらしく呆れ顔を浮かべた。
「ったく、アルコールまわりすぎだろ。元カノはニューヨークにいた頃に、やっぱりニューヨーク勤務していた他社の女性だよ」
祐平のかけ声とともに、グラスとグラスを当てる。
夜は、夕食を済ませたあと、さっそく買ったバルコニー用の丸テーブルで、ふたりでワインを堪能した。
「香奈美の言うとおり、テーブルがあって正解だな」
「でしょ? こんな夜景もキレイに見えて高層階なんだから、使ったらいいのよ。普段は、あんまりバルコニーに出ないの?」
ほどよくアルコールがまわり、少し開放的な気分になってきたからか、口数が増えてくる。
「出ないな。平日は、帰って寝るだけだろ? 休みの日は、朝はゆっくりして経済誌や新聞見たり……」
「そうなんだ……。ここって、誰も来ないの? ねえ、祐平の元カノってどんな人?」
意外と地味謎な、休日の過ごし方なのね。
会社でも、他の上司と群れている様子はないし、プライベートはかなり謎だ。
恋人がいないらしいことは知っていたけど、どんな人が好きなんだろう。
すると祐平は、わざとらしく呆れ顔を浮かべた。
「ったく、アルコールまわりすぎだろ。元カノはニューヨークにいた頃に、やっぱりニューヨーク勤務していた他社の女性だよ」