鬼部長と偽装恋愛はじめました
心から好きになってます
会社近くのカフェで、真由と昼休憩を過ごす。
サラダや魚料理のプレートランチを堪能しながら、真由に切り出された。
「香奈美、若狭部長となにかあったんでしょ? 最近、ちょっと部長に対する態度が軟化してるし、この間はワケありな言い方してるし」
「う、うん……。実は……」
祐平には話しができていないけど、そもそも彼に隠す気はない。
だから真由には真実を話そうと、同棲のことまで説明すると、彼女は口を手で覆うくらいに驚いた。
「スゴイ! 良かったじゃん。噂が本当になったってことね」
「ありがとう。ちょっと照れくさいけど……」
はにかむ私に、真由は笑顔を向けた。
「だけど、そうなったら、香坂さんのことは気になるね」
ミーティングのときの営業さんたちの噂話は、隣にいた真由も当然聞いていた。
だから、話さなくても私の不安は分かってくれている。
その心配りに感謝しながら、彼女から言われたことを話した。
すると、真由は途端に笑顔を消し、表情を曇らせた。
「それって、イヤな感じね。でも、本気なのかも分からないじゃない? ただの挑発かもしれないし、部長に相談した方がいいと思う」
挑発か……。
たしかに、本気で香坂さんが祐平を連れ戻そうとしているのか分からないし、肝心の祐平の気持ちを知らない。
「真由の言うとおり相談したいところなんだけど、今夜も祐平は深夜残業なの……」
と話したところで、声をかけられた。
「香奈美ちゃん?」
サラダや魚料理のプレートランチを堪能しながら、真由に切り出された。
「香奈美、若狭部長となにかあったんでしょ? 最近、ちょっと部長に対する態度が軟化してるし、この間はワケありな言い方してるし」
「う、うん……。実は……」
祐平には話しができていないけど、そもそも彼に隠す気はない。
だから真由には真実を話そうと、同棲のことまで説明すると、彼女は口を手で覆うくらいに驚いた。
「スゴイ! 良かったじゃん。噂が本当になったってことね」
「ありがとう。ちょっと照れくさいけど……」
はにかむ私に、真由は笑顔を向けた。
「だけど、そうなったら、香坂さんのことは気になるね」
ミーティングのときの営業さんたちの噂話は、隣にいた真由も当然聞いていた。
だから、話さなくても私の不安は分かってくれている。
その心配りに感謝しながら、彼女から言われたことを話した。
すると、真由は途端に笑顔を消し、表情を曇らせた。
「それって、イヤな感じね。でも、本気なのかも分からないじゃない? ただの挑発かもしれないし、部長に相談した方がいいと思う」
挑発か……。
たしかに、本気で香坂さんが祐平を連れ戻そうとしているのか分からないし、肝心の祐平の気持ちを知らない。
「真由の言うとおり相談したいところなんだけど、今夜も祐平は深夜残業なの……」
と話したところで、声をかけられた。
「香奈美ちゃん?」