新撰組綺談~悠月ナ草~





「………ぉい……」


暗闇の中

誰かが私を呼んでいる声がする



誰か呼んでる?





―――そんなはずはない
あたしのことをこんなに必死に呼ぶ人なんて、この世には、もういないはずよ




「おい……」



意識のはるか遠くから聞こえてくるその声は、


だんだん近づいてきた






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