新撰組綺談~悠月ナ草~
千秋は、目を開けると川の中にいた。
千秋は落ち着いて状況を把握してみる。
(まず、ここはどこ?)
――――たしか、私は家の近くの神社にいたはずだ。
赤い草を食べたら…目の前が真っ暗になって…
し、死んでなかったの!?
着ているものは、スウェットのままだし。
だが、目を開けた
ここは、どうやら天国でもないらしい。頬を引っ張ると、痛い。夢でもないらしい。
辺りを見回すと、
現代の高層ビルが苦しい風景ではなく、
まるでタイムスリップしてきたかのような屋根は瓦でできた、木造建ての平屋の建物が並び、
風景ができている。
それに、街ゆく人は、
時代劇に出てくるような頭をしており、
全員柄は様々だが、着物を着ていた。
(なにここ、ぜったいあたしの元いた場所とは違う…!!)