新撰組綺談~悠月ナ草~
私は、疲れていた
高校二年にして、
自分は周りより、辛い運命を強いられていたのだと思う
両親は毎日、朝から晩まで顔を見合わせると、喧嘩ばかり
来月には、離婚するそうだ
毎晩、毎晩、部屋にいても聞こえてくる怒鳴り声
まだ、そこまでは我慢できた
だが、今晩聞こえた両親の会話、
「千秋はあなたが育てて」
「は?お前が育てろよ、俺は知ったことじゃない」
(私は、愛されていなかった
なら、生まれ変わって…誰かを愛したい。
生まれ変わって、幸せになりたい)
千秋は意を決した。