新撰組綺談~悠月ナ草~
「まずは…千秋ちゃん、
君はどこから来たのかな」
沖田は、机の上のお盆から湯飲みを持ち、
お茶を一杯のみつつ、聞いた。
「この時代より150年以上たった平成からです」
千秋はニコッとして、返す。
「じゃあ千秋、その服はどうした」
齋藤が疑り深い目で見ながら、質問してくる。
「これはスウェットです」
またも、千秋はニコッとして、返す。
「………」
「………」
――――――会話終了―――――
「千秋ちゃん、ふざけてる?」
沖田が少し苛立ちを含めた笑みを浮かべる。
(いやいや、大マジなんですが…!?!?)
沖田は“うっそだ~”、と言い、まるっきり信じてなさそうで、バカにしている様子だったが
齋藤は、対称的に真面目に質問してくる。
「じゃあ、千秋。
お前はどういういきさつでここに来た?」