新撰組綺談~悠月ナ草~
幸い、千秋はおじいちゃんの家で普段から着物を着ていたので、着付けで困ることはなかった。
手際よく、着物に着替える。
「これでよし。」
千秋は最後に帯をパンと叩き、着物を着た。
(それにしてもこの着物、可愛いなあ…)
この着物は沖田が選んだと斎藤が言っていたが、
こういう可愛い系が沖田の好みなのだろうか?
(まあ、そんなのどうでもいいけど。)
千秋は斉藤のいた部屋へと戻る。
「斉藤さん、すみませんお待たせしました。」
元いた囲炉裏のある和室へと戻ると、斎藤の隣にもう一人、男性が座っていた。