新撰組綺談～悠月ナ草～

「何でそんなこと聞くんです？
私を京の町につれていってでもくれるんですか？」


まさか、沖田はそんなことしてくれるわけないだろう。
…と思っていたのは次の言葉によって書き消された。



「そのつもりです」




（へ？）

まさかと思って聞いたことが、的中したらしい。

「近藤さんに頼まれて、明日の巡察に千秋ちゃんを連れて行けと言われました」


もっともらしいことを沖田から聞いて、なんだか沖田の言動がさっきからおかしいことに納得がいった。


「あ、そういうことですか…」


「俺は、それを伝えに来ただけです」



「……」


…じゃあ、


沖田は、暖まりに来たためでなく

わざわざ一緒に京の町へ行ってくれる事を伝えに来てくれたのかな…？