新撰組綺談~悠月ナ草~
「ありがとうございます。
是非とも明日からよろしくお願いします」
千秋は布団に入りながらだが、素直に沖田の後ろ姿にお礼を言う。
沖田は囲炉裏に暖まり、千秋に背中を向けていたので、どんな表情をしているのかはわからなかった。
「…いえ。
じゃあ、俺はもうこれで部屋に戻ります。おやすみなさい。
明日は7時に屯所の門前に集合しておいてください。
もちろん男装で。」
「はい」
沖田は千秋の返事を聞くと、
すっと立ち上がり、なにも言わず
部屋から出ていった。