新撰組綺談~悠月ナ草~
千秋は、おじいちゃんの画像を見ると亡くなった事を思い出しそうだったので
携帯の電源を、おもむろに消し
た。
そして、ひとつ深呼吸し、
ふと横の神社の雑木林を見る。
すると。
「…なにあれ」
雑木林の奥に、暗闇をかき消すように赤く光る何かがあった。
千秋の好奇心はくすぐられた。
その正体を知りたくて、千秋は雑木林の中へと入ってゆく。
すると、そこには何やら赤く不思議に光る草があった。
その草は、月明かりに照らされ、より一層赤く、美しく、そしてなによりも怖いくらい”不思議”に
光っていた。