絶対私が取り戻すから…

「入ってこい。」

私はどうせ誰が来てもこの生活には変わりないと思い窓の外を眺めていた。
窓側の席ってとても好き。
テニスや野球、サッカーのボールが飛んで行かないようにネットで張り巡らされているグラウンド。少し斜め前を見れば渡り廊下が見える。
角度によって渡り廊下の向こうの中庭も渡り廊下の窓を超えてみることができる。

　この教室のこの場所は、私にとってお気に入りの場所だ。


「…です。」


え？今なんて言った？
私は転校生の言葉に耳を疑った…