先生、好きです。
「…あのね、良ちゃん。
あたし今朝、電車でアキ先生に会ったの。」
「…は?」
あたしは、“寄りたいとこ”に着くまでに、良ちゃんに今朝のことを話した。
「…なるほど。
それで朝からお前は香水臭かったわけだ。」
「…そんなに匂うかなぁ。」
くんくん、と匂いを嗅いだけど、ほのかに香るくらいだ。
臭いとか言わなくても…。
いつものことだけどね!
「…で、なんで俺たち、職員室の前にいるわけ?」
「そりゃ、アキ先生に用事があるからに決まってるでしょ?」
「はぁぁあ?
フザケるな、そんなこと一言も…」
「別にいいでしょ?
ついてきてくれるくらい。」
「よくない。
帰る。」
「ええっ?!
帰っちゃうの?!
あたし1人で帰るのっ?!」
「馬鹿。
お前も一緒に帰るんだよ。
あんなヤツの顔なんて、見たら目が腐る。」
「なんでそこまでアキ先生を嫌うわけ?!」
「それは…!「僕になにか用かな?」