先生、好きです。
…でも、気のせいかな?
良ちゃんの機嫌が、さらに悪くなった気が…。
「…あっ、そうだ!
今朝の、これ…」
あたしは気まずくなった空気を入れ換えようと、香水を取り出した。
「あぁ、持っててよかったのに。」
「やっぱり、戴くことはできないので返しておきます。
でも、今朝はありがとうございました!
あと、先生だなんてぜんぜん知らなくて…
ぶつかっちゃって、すみません!」
「いいよ。
逆に、柚芽を抱き止められてよかった。
でなきゃ、ほかの男に触られることになっていたからね。
それに、柚芽も怪我をしたくなかっただろうし。」