佐伯先生×ゆあちゃん【短編集】
「僕は、今日中にこの論文を書かなくてはならない」

「書いてていいですってば、背中を借りるだけです」

抵抗もつかの間、彼女は僕の腰に手を回し、さらに毛布をかぶって睡眠モードに突入してしまった。

「…っ、葉月くん、!」
「おやすみなさい…」

スースーと寝息が聞こえ始める。

「はぁ…」
ため息が出る。

–––どうしてくれるんだ。
両手は使えるものの、こんな状態で集中できるわけないじゃないか–––

・・・
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