四百年の恋
「吉野先生、ゲーム練習のペア決めはどうしますか?」
バドミントン部キャプテンの声で、圭介は我に返った。
「あ、そうだな今日は……。ランダムにクジで決めるか」
「分かりました」
部員たちはクジを引き合って、番号順にコートに入っていった。
自らが選手としてコートに立つことは、断念せざるを得なかったが。
圭介は今、部活の顧問としてバドミントンに携わることができている。
生活が荒れて、教員採用試験に不合格。
翌年再度チャレンジするつもりで、卒業後は浪人する予定だった。
ところが卒業前に、近郊の紅陽女学園(当時)から採用の話があった。
免許を有している社会科教師として、そしてバドミントン部の顧問として。
私立高校ゆえ、教員採用試験を経ずとも独自の選考で採用可能。
圭介は無事採用され、紅陽女学園の社会科教師兼バドミントン部の顧問となった。
当時は弱小部だった。
お嬢様学校ゆえ、仕方のない面もあるが。
しかしわずかな部員を鍛えているうちに、強化に成功。
バドミントンは団体競技とは違い、小人数でも可能なのが功を奏した。
結果を残すに連れて、実力のある生徒が中学受験を経てでも入学してくるようになり、やがて市内屈指の強豪に。
そして本日に至る。
共学化後も、変わらずに部を運営している。
聖ハリストスのほうは顧問がいなかったため、バドミントン部はなかった。
今後は男子も受け付けるようになったが、今年度入部した男子は弱くて女子に負けている。
やがては男子部も市内屈指のチームに育て上げるのが、圭介の次の夢ではあるのだけど……。
バドミントン部キャプテンの声で、圭介は我に返った。
「あ、そうだな今日は……。ランダムにクジで決めるか」
「分かりました」
部員たちはクジを引き合って、番号順にコートに入っていった。
自らが選手としてコートに立つことは、断念せざるを得なかったが。
圭介は今、部活の顧問としてバドミントンに携わることができている。
生活が荒れて、教員採用試験に不合格。
翌年再度チャレンジするつもりで、卒業後は浪人する予定だった。
ところが卒業前に、近郊の紅陽女学園(当時)から採用の話があった。
免許を有している社会科教師として、そしてバドミントン部の顧問として。
私立高校ゆえ、教員採用試験を経ずとも独自の選考で採用可能。
圭介は無事採用され、紅陽女学園の社会科教師兼バドミントン部の顧問となった。
当時は弱小部だった。
お嬢様学校ゆえ、仕方のない面もあるが。
しかしわずかな部員を鍛えているうちに、強化に成功。
バドミントンは団体競技とは違い、小人数でも可能なのが功を奏した。
結果を残すに連れて、実力のある生徒が中学受験を経てでも入学してくるようになり、やがて市内屈指の強豪に。
そして本日に至る。
共学化後も、変わらずに部を運営している。
聖ハリストスのほうは顧問がいなかったため、バドミントン部はなかった。
今後は男子も受け付けるようになったが、今年度入部した男子は弱くて女子に負けている。
やがては男子部も市内屈指のチームに育て上げるのが、圭介の次の夢ではあるのだけど……。