四百年の恋
晩夏
***
お盆が過ぎるとすぐに、北海道の短い夏休みは終わる。
夏休みが終わる頃には、昼間の暑さもそれまでほどではなくなっていく。
始業式が終わるとすぐ、礼拝堂でのミサ。
正教会を母体とする学園ゆえのスケジュール。
ミサが終わると、ようやく教室に戻ることができる。
ホームルームで夏休み中の総括と、今後の予定の確認。
圭介も三年一組の全員を見渡しながらこれからの抱負を述べた。
夏休み中の模擬試験の結果を配布し終わった後、久しぶりの席替え。
全員にくじを引かせて、新たな席順を決めた。
ようやく美月姫と清水優雅の席が離れ離れになったのを確認し、圭介は内心ほっとしたのだった。
……。
「先生、すみません」
「どうした、大村」
この日は昼前に終了。
ホームルームを終えて職員室に戻っていた圭介の元を、美月姫が訪ねてきた。
「今日は掃除当番だったんですが、ホワイトボード用のマーカーのインクが切れているので、代わりのものをもらいにきました」
「ああ、忘れてた」
新たなマーカーを補充するのを、圭介はすっかり忘れていた。
お盆が過ぎるとすぐに、北海道の短い夏休みは終わる。
夏休みが終わる頃には、昼間の暑さもそれまでほどではなくなっていく。
始業式が終わるとすぐ、礼拝堂でのミサ。
正教会を母体とする学園ゆえのスケジュール。
ミサが終わると、ようやく教室に戻ることができる。
ホームルームで夏休み中の総括と、今後の予定の確認。
圭介も三年一組の全員を見渡しながらこれからの抱負を述べた。
夏休み中の模擬試験の結果を配布し終わった後、久しぶりの席替え。
全員にくじを引かせて、新たな席順を決めた。
ようやく美月姫と清水優雅の席が離れ離れになったのを確認し、圭介は内心ほっとしたのだった。
……。
「先生、すみません」
「どうした、大村」
この日は昼前に終了。
ホームルームを終えて職員室に戻っていた圭介の元を、美月姫が訪ねてきた。
「今日は掃除当番だったんですが、ホワイトボード用のマーカーのインクが切れているので、代わりのものをもらいにきました」
「ああ、忘れてた」
新たなマーカーを補充するのを、圭介はすっかり忘れていた。