四百年の恋
……叔父夫妻を宿泊しているホテルまで送り届けた後、美月姫と両親は帰宅。
寝る前に一勉強しようとテキストをひらいたものの、集中できずにいた。
美月姫は携帯を取り、優雅へのメールを作成した。
「今日はお疲れ様。あんな所で出会うなんて、びっくりしました。しかもご馳走してもらえるだなんて。お父さんにもよろしくお伝えください」
優雅にメールを打つのは、しばらくぶり。
慣れないメールなので、かなりかしこまった文面になってしまった。
「……」
しばしためらった後、勇気を出して送信ボタンを押した。
(返信あるかな)
すると、予想外に早くメールを受信。
携帯のディスプレイには、「紅陽;清水優雅」の文字。
大急ぎでメールを開く。
内容は……。
「こんばんわ。あの店には結構行くの? 俺は幹事長が帰郷した際には決まって出かける。あと幹事長がみなさんによろしくと言ってた」
自分の父親なのに、徹底して優雅は「幹事長」と呼んでいる。
「お父さん」とは呼べない環境なのか。
寝る前に一勉強しようとテキストをひらいたものの、集中できずにいた。
美月姫は携帯を取り、優雅へのメールを作成した。
「今日はお疲れ様。あんな所で出会うなんて、びっくりしました。しかもご馳走してもらえるだなんて。お父さんにもよろしくお伝えください」
優雅にメールを打つのは、しばらくぶり。
慣れないメールなので、かなりかしこまった文面になってしまった。
「……」
しばしためらった後、勇気を出して送信ボタンを押した。
(返信あるかな)
すると、予想外に早くメールを受信。
携帯のディスプレイには、「紅陽;清水優雅」の文字。
大急ぎでメールを開く。
内容は……。
「こんばんわ。あの店には結構行くの? 俺は幹事長が帰郷した際には決まって出かける。あと幹事長がみなさんによろしくと言ってた」
自分の父親なのに、徹底して優雅は「幹事長」と呼んでいる。
「お父さん」とは呼べない環境なのか。