君さえ幸せならそれでいい。




「別に代わりとかじゃなくて…」



「用事があるって本当は他の女と
よろしくやってんじゃないの?」




自分でもビックリするような
すごく冷たい低い声が出た。



早希が俯いているから顔が見れないが
肩が震えてるからきっと泣いてる。



それでも口は止まらなくて。




「早希の事本気じゃないんだよ。
遊んでるだけだって。
だからそんな男と別れた方がマシ____」




バシンッ



教室に鳴り響いた肉と肉が思いっきり
張り付く音。


早希に殴られたんだ。


それに気付くまで時間がかかった。




「っあ、すかにはわかんないよ!!」



泣き叫ぶ早希の顔が見れなくて
殴られた後もその方向をずっと向いてて
教室から出て行った早希を
追いかけるようにクラスの女子が
走っていった。



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