♥続・甘々な俺様とふたりきり♥
「ダメって言ってるでしょっ
ママは先に行ってるからね」
と言って、子どもを置いていくお母さん。
って、おいおい置いてくのかよっ?
「うぅ~……っ」
……よく見たらまだ幼稚園くらいか?
ったくどうするんだよ。
あんな床にべったり座り込んでたら、
ほっとけるわけもないし。
でも、何て声かけたらいいか分かんねぇ。
うーん……
スっ____
「僕、どうしたの?」
「ふぇっ……ぐすっ……」
美咲は子どもに近寄って行った。
「なーに?お姉ちゃんに話してごらん?」
「ママをっ……怒らしちゃったわぁぁんっ」
「そっか~。じゃあちゃんと謝らないとね」
「うん……ぐすっ」
……すげぇ。
「輝、ちょっと先にお会計してて」
「え?あ、あぁ」
美咲は子どもと手を繋ぎながら、
お母さんを探しに行ってしまった。
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「輝、おまたせっ」
「おう、大丈夫。さっきの子どもは?」
「あぁ。あの子なら「お姉ちゃーんっ」
そう呼んだのはさっきの子どもだった。
「ばいばーいっ」
その子どものお母さんは頭を下げ、
子どもはぶんぶん手を振りながら去って行った。
「すっごい元気になっちゃって。
結局おもちゃは買ってもらえてないけどね」
「……美咲ってすごいな」
「え、何が!?」
「そのままの意味。さあ帰ろうぜ」
「う、うん」
美咲の瞬時の行動はすごかったな~。
俺には出来ない。
あんなにわんわん泣いてたかと思えば、
けろっと笑顔になるし。
子どもってやっぱり分かんねぇな。