♥続・甘々な俺様とふたりきり♥
「なんだよ、予定と違うじゃん……」
「あぁ、お父さん頑張ったよ。
輝にはいつもいつも寂しい思いさせちゃってるな」
「別に……俺は何とも……」
チビは言葉を濁らした。
「寂しい……とは思ってる。
でも、父ちゃんを困らせたくない」
「輝……ごめんな。まだ小学生なのにな。
もっとわがまま言っていいんだぞ?輝のためならお父さん頑張れるから!」
「俺、父ちゃんが家に居てくれたら嬉しいんだ。
もっと家族で過ごしたい。母ちゃんと父ちゃんと一緒に居られればいい」
「他に言うことは?」
「……夏祭り、一緒にほんとは行きたかったんだ。
家族で来てる人たちが羨ましかった」
チビの正直な想いだった。
「莉緒から聞いた。輝が行きたがってたって。
輝何も言ってくれないんだから」
「それはっ……困らせたくなくて……」
「そんなこと思わせてごめんな。
これからはもっともっとわがまま言ってくれよ?
今年の夏休みはぱっと家族出かけよう!」
「……うん!!」
チビとチビのお父さんは指切りをした。
それを莉緒さんは暖かく見守っていた。