♥続・甘々な俺様とふたりきり♥
エピローグ
[美咲side]
今日が輝と過ごす、ほんとに最後の日。
そんな午後9時。
なぜか私たちはベッドの上にいる。
私が下、輝が上。
「輝、これはどういうことかな?」
「何って、2人でベッドってすることと言ったら1つしかないでしょ」
語尾にハートがつきそうなくらいの口調で話をする輝。
「いや、何でこうなってるのか意味分からないし」
お風呂から出て、自分の部屋に戻ったら、なぜか輝がいたのだ。
「最後の夜だぞ美咲」
「そうだね……」
『最後』って響きが悲しい。
「美咲、お風呂上りだとほんと色っぽいな……」
輝は私の髪を撫でるように触る。
「美咲……好きだよ……」
「私も好き……」
このまま私、流されてもいいかな……。
私たちはキスをする。
そして、輝が私の上着に手をかけた瞬間……
ガタッ
「「!?」」
輝は立って、音が鳴ったドア付近へ行く。
「「えっ……」」
輝と私はびっくりしすぎて声が出なかった。
だってそこには……
「ただいま~美咲たち!」
「も~う、輝たちったら青春ね~」
明日帰ってくるはずだったお母さんたちがいるのだ。
「どうしてお母さんたちが……」
「いや~それが1日間違えちゃって、お母さんたちも急いでたから連絡入れるの忘れちゃってね。そしたら……キャッ」
百歩譲ってお母さんたちが連絡もなしに帰ってきたのは許そう。
でも……でも……
「お母さんたちなんて大っ嫌いだ~!」
最後の最後まで振り回される私たちであった……。
お母さんたちへの怒りも収まり、ベランダに出る。
「あ~もう恥ずかしい//」
お母さんたちにあんなところ見られるなんて、ネタにされるよ絶対……。
「これで完全に終わりだな」
「うん……」
「また早いうち家お邪魔するから」
「次はお母さんがいないときで……」
お母さんがまた覗いてきそうだもん。
「それって、もういいってこと?」
「う、うん……」
「じゃあもう容赦しねぇから」
輝は意地悪そうな顔をした。
でも、もう輝にならいいって思う。
チュッ……
「……み、みさ……//」
「大好き、輝」
「俺も大好きだよ、美咲」
お互いの母親に振り回された3ヶ月。
短かったような長かったような3ヶ月。
私たちの恋はまだまだ始まったばかり______
END