「ごめん、今から嘘つきます」



日直係が本当に最後になる号令をかけて、

皆が席を立つ。


その瞬間、“あぁ、本当に終わったんだ”

って思った。


完全に、全てが終わったんだって。

少し大げさ過ぎかもしれないけど。



『………崎田』


そうやってため息をついた後、

その声にわずかに心臓が跳ねた。


少し低くて、聞きやすい声に。



………え?なに今の、幻聴??

まさか、意味わかんないんだけど……。



「…………倉田?」





< 6 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop