「ごめん、今から嘘つきます」
日直係が本当に最後になる号令をかけて、
皆が席を立つ。
その瞬間、“あぁ、本当に終わったんだ”
って思った。
完全に、全てが終わったんだって。
少し大げさ過ぎかもしれないけど。
『………崎田』
そうやってため息をついた後、
その声にわずかに心臓が跳ねた。
少し低くて、聞きやすい声に。
………え?なに今の、幻聴??
まさか、意味わかんないんだけど……。
「…………倉田?」