「ごめん、今から嘘つきます」



『…ごめん、好きなんだけど』



「……え?」



確かに聞こえたその言葉は、

私の思考回路を停止させる。



なに?どうして?


なんで?



『…………いきなりなんだけどさ』



そう言って倉田は口元を手で隠した。

--少し赤い顔を隠すように。


その所為で、

私の体温でさえ上がってしまう。



----卒業式、


それは私のことを狂わせたいようで。


日常とは、かけ離れたようなことを

私にするようです。







< 9 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop