「ごめん、今から嘘つきます」
『…ごめん、好きなんだけど』
「……え?」
確かに聞こえたその言葉は、
私の思考回路を停止させる。
なに?どうして?
なんで?
『…………いきなりなんだけどさ』
そう言って倉田は口元を手で隠した。
--少し赤い顔を隠すように。
その所為で、
私の体温でさえ上がってしまう。
----卒業式、
それは私のことを狂わせたいようで。
日常とは、かけ離れたようなことを
私にするようです。