続・芸能人と恋に落ちました。
「…ごめん、そんな怒んなって」
「最低」
「さっき睨まれた時殺されるかと思うくらい目つき怖かったぞ?」
「誰のせいよ! 腰が痛いのも私が怒るのも全部蒼のせいなんだから! 」
怒りに任せ言いたいことを言い無言でご飯を頬張った
「恋蘭と洸迎え行ってくる」
「おい、ちょっと待てって!」
蒼の言うことを聞かず家を飛び出した
1人になり冷静になるとさっきのは私も大人げなかったなって思った
心の中ではごめんねって言いたいんだけど私は素直じゃないから…
本人を目の前にしたら言いたいことも言えなくなる
「未來!」
…蒼,来たんだ
追いかけてきてくれたと思うと嬉しくなってニヤけてしまう
その顔を見せまいと振り向かずに歩き出す
「置いてくなよ、さっきはごめんな。からかいすぎた」
「えっ…」
まさか蒼が謝るなんて思ってもなくて
「それに腰痛めてるから2人も連れて行けないだろ?恋蘭が道に飛び出したりしたら怖いし。洸のことだって抱っこできないだろ?」
「うん…」
私も蒼に謝らなくちゃ…
心では思ってるのに声として言葉が出てこない
けど私も伝えるんだ
立ち止まって意を決して…
「蒼あのさっ」
「いいから。お前の考えてることくらいわかる。何年一緒にいると思ってんだよ」
そういった蒼は照れながら笑った
こんな単純な言葉が嬉しかった
私のこと理解してくれてるんだ
見てくれてたんだって
少し蒼に近づき頰に一瞬だけキスをした
蒼は驚いた顔を見せたがすぐに笑った
「行こ? 」
自分から手を差し出す
私からしたら結構大胆なことしちゃってるけど別に恥ずかしくはない
「おう」
蒼も私にちゃんと応えてくれる
子供が出来たら今までみたいに仲良くはできないって言ってたけど私達は仲良くやれてる
ちゃんと2人の時間も作る
私にとって蒼は勿体ないくらいの男性だ