How much?!
「先輩のナイトは私なのに……」
ボソッと呟いた彼女。
なっ、なんて可愛い事を言ってくれるのよっ!
そんな事を言ったら、ますます可愛がっちゃうよ~?!
「ちょっと、先輩っ、苦しいぃ~!」
「もうッ!!志帆ちゃん可愛すぎ~ッ!」
私は彼女に抱きついた。
そんな私の行動に驚きつつも、嬉しそうにはにかむ彼女。
ツンデレ志帆ちゃん、マジヤバい!
皆川さんには申し訳ないけど、彼女の愛情は100%貴方へは向かないわよ?
私が男だったら、確実にライバルだっただろうけど。
私が途方にくれた昨夜。
助けを求めたのが自分じゃ無かったから機嫌が悪いらしい。
けど、それは、私の愛情なんだからね?
貴女と彼がラブラブ出来るように気を遣ったんだから。
昨日が彼の誕生日じゃなかったら、確実に連絡してたよ。
私が抱きしめる腕を緩めると、額に手をかざす彼女。
「もう、熱は無いんですか?」
「……うん、大丈夫。薬も貰って来たしね」
「あまり無理せず、今日は早く休んで下さいね?」
「はぁ~い」
彼女は4つも年下だけど、誰よりも頼りになる。
私をいつだって『早坂小町』として見れくれるから……。
「で?先輩はどうしたいんですか~?」
「……う~ん、そこなんだよね~」