How much?!


再び手の中の携帯が震え出した。

勿論、送信者は『麻生大和』

ドキドキしながらも、彼からのメールを開くと。

『明日の18時半に迎えに行く』

えっ?これって、どういう事?

思わず確認メールを入れると、すぐさま返信が来た。

『時間的に、食事に誘ってんだけど?』

あっ……、食事のお誘いメールだったのね。

しかも、なんだろう?

苛ついてる彼の顔が浮かぶんだけど……。

私は苦笑しながら彼へ了承の返信した。


すると、再び震え出すスマホ。

今度は一体何よっ!!

『何が食べたい?好き嫌いはあるか?』


一応、気遣ってくれているらしい。

そんな些細な事に笑みが零れた。

これって、付き合い始めの恋人みたい。

溜息に似た吐息を零しながら、彼へと返信をする。

『何でも大丈夫です。好き嫌いは無いです』

他愛ないメールでもちょっぴり嬉しかったりする。

こんな風に思うって、やっぱり、あれ……なのかな?


彼から次は何て送られて来るのかと、無駄にドキドキしながら待っていると。

『了解』

えっ、それだけ? もうおしまい??

………ツンデレって、ドライな人が多いの?

不本意ながらもほんの少し落胆してしまう私。

ヤバいっ、手遅れかも……。

ダダ漏れ状態の溜息に気付いてしまった。

あぁ……もう、ホントにやだぁ~~っ!!

ソファの上に横たわり、手足をバタつかせていると。

『20,000円≦??<30,000円』というメールを受信。

何コレ?

唖然としているのもつかの間、すぐさまもう1通メールを受信した。


『本日の小町の労働料+俺への愛情投資代金』

はあぁぁぁ~~ッ?!

愛情なんて欠片もやってないってばッ!!


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