How much?!


最悪サイアクさいあく!!

マジで今すぐ死にたい!!

そうだよ!

酒の肴はおかずじゃなくて、つまみだよね。

何を勘違いして変換しちゃったんだろう?


コイツが無駄にイケメン過ぎるから変な妄想しちゃうんじゃない!


直ぐ真横にいるから、逃げる事も隠れる事も出来ず。

羞恥で真っ赤になる顏を嫌でも覗かれる。

本当に最悪だ!!


あまりの悔しさに薄らと涙が滲み始めると、


「まぁ、あれだ。俺がカッコ良すぎるからな、仕方ない。今のは聞かなかった事にしてやる。写真のお礼だ」

「ッ!!」


泣き顔を見せたくはないが、あまりに悔しくてキッと睨みを利かすと。


「フッ、それとも何か?ご期待に応えた方がいいか?」


相変わらず、嘲笑しながら言葉にする彼。

その綺麗な顔に1発見舞ってやろうか?!


「でも、楽しみは後にとっておくものだからな。お前が落ちるのは時間の問題だが、約束は約束だ。今は取って食ったりしねぇから安心しろ」

「ッ」

「それとも何か?今すぐ、襲って貰いたいとか?」

「けっ、結構ですッ!!」


ドス黒い感情をグッと堪え、彼から貰った鍵を握りしめ立ち上がった。


「用が済んだのなら帰ります!」


私は吐き捨てるように言い、鞄を手にして玄関へと1歩踏み出した。

―――――その時!!


「キャッ!!」


突然、身体があらぬ方向に引き倒された。


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