How much?!
▲9,640円+α
「うぅ~~ぅ~~っ」
「ちょっと、先輩っ!新年早々何ですか~?その負のオーラ全開のゾンビみたいな顏は!」
「志帆ちゃん酷いなぁ~、負のオーラは自覚してるから我慢するとしても、ゾンビは無いじゃーん」
「何言ってんですかっ!自分の顏、鏡でちゃんと見てます~?相当ヤバい事になってますよ~?」
「うそぉ~ん」
「いや、マジで。嘘吐く必要性が見出せませんから」
「…………う~ぅっ……」
1月4日の昼過ぎ。
例の事もあり、心配してくれた志帆ちゃんが自宅アパートにやって来た。
前日は休日出勤当番で仕事をしてた為、来れなかった彼女。
日中は彼(皆川さん)が仕事に出掛けているという事もあり、今日我が家にやって来た。
私はというと………。
元旦のあの日以来、ベッドに籠りきり状態。
あまり食欲も湧かず、これと言って出掛ける用事もない。
仕事の時はそれなりに化粧をしたり、髪の手入れもしてたけど。
正月休みなんて誰かに会う訳でもなく、お洒落する理由がない私は、完全に干物女と化していた。
志帆ちゃんの差し入れのケーキを頬張り、数日ぶりに笑顔になる。
「志帆ちゃん、ありがと」
「どう致しまして~」
私が淹れた珈琲を口にしながら、ほんの少しだけ微笑む彼女。
ツンデレの志帆ちゃんは本当に可愛いくて、癒される。
彼女の優しさがケーキの甘さにプラスされた瞬間。
私はフォークを置いて、カップを手にすると。