Not to memories
伊達さんはびっくりしていた。
私にとってある意味、
自分は特別な存在であること、
そこに価値があった。
でもそうじゃない。

そう思った瞬間。
私はただの女となる。

そして殺したいぐらい私を憎むだろう。

伊達さんにとって私を
この3年間特別な人であったことを恥じ、
その気持ちは怒りへと変化する。

殺したければ殺したらいい。

「僕だけなのに。。。
そんなの許さない。
許されるはずない。
永遠に僕のものになればいい。」

伊達さんは私の首を両手で思いっきり
締め付けた。
私は呼吸が出来なくなり、
次第に力が抜けていく。

目を開けることもできなくなって。。

。。。

このまま死ねるのかもしれない。
そう思ったら、
男の泣いている声が聞こえた。

次第に私の目も正常にもどり、
目の前で倒れこみながら
泣いている伊達さんがいた。。
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