Not to memories
「そっ。心配されなくても大丈夫。他の奴にはしないから」

。。。


「まさとが選んでくれたの?」

「あー。ゆな。マフラーしてなかったから、
寒いかと思って」

急に寒くなった12月。コートを着初めたけど、
マフラーをしていなかった。
見てたんだ。私のこと。

話さなかった時間。
ただ何もなく過ぎていたのは
私だけだったのかもしれない。

「プレゼントくれるんだったら
言ってくれたらよかったのに。
クリスマスだよ?普通プレゼントって
交換しないとじゃない?」

「じゃあなんかくれよ」

えっ。今から。。
。。

あっ!
「じゃあとりあえず今日は何も買えないから、
ちょっとしたものプレゼントする!!一緒についてきてくれる?」

私とまさとはとりあえず近くのコンビニ寄り、
暖かい飲み物とあま〜いケーキを買い、
目的地まで歩いた。

「私が好きな場所」

「。。。」

「あっごめん。プレゼントにならないかな」

「こんな場所知らなかった。
学校、あっさっきのイルミネーションも
みえんじゃん。良いなここ」

まさとの目が少しキラキラしてるのは
気のせいかな。。
でも喜んでくれたみたいだ。

「学校行く前ここに寄ってんだぁー。
なんか気持ちいでしょ」

「だから遅刻?」

「ししっそう。
ここで気持ち落ち着かせてんの。

誰もこないから、
まさともなんかもやもやしたり、
スカッとしたりしたくなったり、
タバコ吸いたかったりしたら、
ここ使っていいよ。
って私の場所じゃないけど」


「使わせてもらう」

二人でベンチに腰掛け、
さっき買ったケーキを食べた。

「メリークリスマスだね。
今日は大切な時間をありがとう。」

「。。。こっちだろそのセリフ。俺が引き止めたんだし。

。。。。

ありがとな」

明日にならなければいい。

そう思ってしまうのは、
まさとは
私のなにかになった証拠なのかもしれない。

でも明日になれば、
また普通に戻る。
甘えてはいけない。

今だけ。

そう決めたんだ。
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