Not to memories
「価値か。。
俺もゆいって子と同じかもな。
ゆなは最低なことをしてきたかもしれない。
でもゆなはゆなだよ。今も昔も変わらない。
本当は誰よりも人の気持ちを大切にして、
誰よりも人の痛みがわかる人で。。。
俺が今まであってきた中で、
1番って思うものいっぱい持ってる。

それは俺には叶わない。
嫉妬もする、俺じゃ足らないって感じる。

でもそんなん大切な人だったら、誰しもそうやって感じんじゃね?

ゆいって子にとって、ゆなは大切な存在だったんだろ、きっと」

「大切な人?」

「ああ」

「嫉妬?」

「。。。。?あっあーそこらへんは気にすんな」

「???」
なんかわからないけど、笑えた。
また助けてもらった。

一人でいたらきっと耐えられなかった。
まさとはいつも私のSOSに気づいて、隣にいてくれる。笑ってるときも、泣いてるときも、
いつもそばにいて私を救ってくれる。

そうやってまさとはいつも、どんな時も向き合ってくれる。

向き合うことは逃げないこと。そうだね。そういうことなんだ。

「もうやめようかと思った。ゆいを知ることは、後悔ばっかりで。
過去のことを蒸し返したって、後悔しかないことぐらい、初めからわかってたことだけど、
いい思い出もすべて汚れていってしまう気がして、意味あるのかなって。

今日あった人が言ってたの。
過去見たって何も変わらない。
そのせいで大切な今っていう時間が失われるって。

本当にそうかもなって
一瞬、ううん、少し考えちゃった。

でも事実を知って受け止めなきゃ。
それを私はしなくちゃいけない。

ゆいの辛さを知らなきゃ。」


「ちゃんと向き合ってんじゃん。」

「遅かった。。ほんと今更何してんだって
感じだよ。でもダメな自分がしてきた罪を知って償わなきゃ。
逃げずに入られたのは、まさとのおかげだよ。
ありがと」
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