Not to memories
次の日の学校。。
昨日見てた人もいるだろうな。。
なんて思って、
朝から、下駄箱や机の中やいろんなところを
警戒していたが、何もない。。。。

。。。
逆に怖い。。。

と思ったら朝から昨日の女の子たちが、
教室で待ち伏せをしていた。

やっぱり。。


「ちょっと、来てくれる?」

。。。はいはい。。ですよね。。
でもすごいなほんと。。。

よく、朝からみんな集まれるな。。。
なんか感心してしまう。。。


そして。。
朝から屋上。。。
雨じゃなくてよかった。。
なんて余裕ぶってていいのだろうか。。。


「あの。。。ごめん。私も話したいことあって。。

昨日。。。
自分で言ってて矛盾してた。

佐藤くんの行動を制御するのはおかしいって
言っときながら、私もしてた。。。

やっぱり、誰と仲良くなるとか
誰と付き合うとか、
そういうことは私とかみんなとかじゃなくて、
佐藤くんが決めることだし。」


「。。。。。」
だめ。。。。かな。。。


「昨日、佐藤くん。あなたと付き合ってるって叫んでたの聞いた。。。。
。。。
まじ。。しんじらんないあんた見たいのが付き合ってるなんて。」


「。。。あれは。。。私のこと心配して嘘言ってくれただけだから。。。ごめん。

本当佐藤くんの事好きなんだね。佐藤くんが好きだから、 束縛したくなるし、
おかしくなったり、
自分が見えなくなったり
自分が嫌になったり。。

でも、人を好きになるってなんかいいね。」


「。。。。。。。なんか。。いじめがいのない女。。はぁあ。でも佐藤くんはあんた見たいのがタイプじゃないし。調子乗んないでよね。わかった?」

「はいはい。。調子はのってないつもり。
じゃあそろそろ授業始まるからまたね」

。。
みんなに背を向けて歩き出してから、
さっきとは違う声で質問を飛ばしてきた。。

「ねぇ。飯田さんは佐藤くんのこと好きなの?」

私は振り返って5、6人ほどの女の子たちを目の前にしてどこを見て話せばいいんだろうと
思いながら言葉を発した。

「私が人を好きになる資格はない。」

。。。


私は言い捨てて、
後ろを向いて走って教室に向かった。。

彼女たちが欲しい言葉じゃなかった
かもしれない。。
好きじゃないって答えればよかったと
後悔した。

彼女たちの前で、
素直に答えることしかできなかった。。



ストレートに好きと言える素直さ、
嫉妬もストレートに吐き出すことができる
純粋さ。

どれも私には敵わない。。

そんな無垢な気持ちはどこか切なく、
そっと包んであげなくても、
簡単に壊れてしまいそうで。。。

私にはどう扱えば良いのかも

もう忘れてしまった。。。。

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