Not to memories
「悪りぃやっぱり」
ギュ。。。
まさとがまた、、
私の体をギュっとしている。。。
少し痛い。。。。
でも心地いい。。
なぜか目の奥から涙が出そうになるのは
なんでだろう。。。

「ありがとな、来てくれて。。」

「ちがう。。。
結局私の為にしてくれてたんだもんね。。。
ごめん。。。勘違いして。。。」

「。。。話せないの結構きつかった。。
。。。。
ブレスレットなおせんの?」

「うん。紐を買って通せばなおるから」

「じゃあなおしたら俺つけっから」

「え?」

「だって俺がつけてから
離さずつけてたんだろ?
また俺がつけっから。。。」

「うん」
・・・・
まさとの小さな優しさが・・・
心地いい・・・。

「・・・はああ」

「なにその大きなため息は~!!」
・・・
抱き合っていた私たちは
まさとの手によってばっと離れ、
まさとはベッドに寝転んだ。
そういえば前にもそんなことあったっけ。。。

「あの~どうしたの?」

「なんでもねー。あーーもう」

「えっと私失礼なことしたかな。。?」

「してねーよ。っんたく、はあ・・」

「ねえまさとは、大学受験授業受ける?」

「俺予備校いかねーし、
受けるつもりだけど・・・」

「ほんと?じゃあ一緒だ。
ぜんぶキモ担任がやるらしいよ」

「まじか。。
でもあいつの授業分かりやすいからな。。。
いいかもな~」

「ふーん。。。
でもよかった。
まさともいるなら少し楽しみだ!
小林さんも矢野くんも来ないらしいし、
佐藤くんは来るっていってたけど・・・」

「佐藤か。。。ゆな。。振ったって?」


「・・・うん・・・。
びっくりしちゃった・・・
まさか片思いの相手が
私だったなんて。。。。」


「鈍感すぎ:・・」

「え?気付いてたの?」

「・・・・そりゃ。。
でも佐藤すごいよな。
コクった後でもあんな感じで・・・・。」


「私に気を使ってくれてるんだと思う。。
佐藤くん好きだしさ私。。。
だから、コクられてうれしいよりも
ショック大きくって。。
もう仲良くできないんじゃないかって。。
でも、
佐藤くん優しいからいつも通り接してくれて。。。
なんか申し訳ないけど。。。安心した」

「おまえが気を遣ったらもっと
かわいそうなんだし
ゆなはそのままでいたらいい。」

「・・うんそうだね。ありがとう」

まさとはいつもそう。
欲しい言葉をくれる。。。
ありがとう本当に。。。

「ねえ晴れてるしお散歩しない?
もしかして桜咲いてるかもしれないし」

「じゃあ団子だな」

「・・・だね。」
外に出て、団子を買って
桜並木の場所に向かった。

「まだ少ししか咲いてないね~
でもここ満開になったらすごそう。
うちの近くの方にも桜並木あるんだけど、
こっちの方がすごいかも」

「ほらあっち、菜の花畑」

「うわーーーすごーい」
一面、菜の花の黄色が広がっている。
すごい。。。キレイ。。。
菜の花ってこんなにきれいだったんだ・・・。
さくらが満開になったら。。。大変・・・

「ねえ桜が満開になったらまた来よ?」

「ああ。」

「あっベンチ!!よし団子団子~
まさとは何味かったの?」

「きなことあんこ」

「ぶ。。。私はきなことみたらし。
きなこは外せないよね」

「きなこが一番だしな」

甘党ではないけれど、
同じきなこを選ぶところは
少し共通しているような気がして、、、
うれしく思ってしまう。

「おいしーーーーーー!!さいこーーー」

「ぶっきなこめっちゃついてるし・・・
女だろ。。そういうとこ気を遣えって」

「じゃあティッシュちょーだい。。」

「持ってねぇし・」

「じゃあいいや、とりあえず、
たべちゃおっと」

「おまえな~。。。。。」

「だって今さいこーに幸せなんだもん。
いいーじゃん。」

桜が咲いたらどういう感じなんだろう。。。
黄色とピンク。。。
二つの色は全く違う色だけど、
仲良くできる色なのかな・・
楽しみだ。。。

上を見上げると、
桜がぽつぽつと咲いている。。。

「なあ。。。見て」

まさとを見ると、
まさとも上を見上げて桜を見ている。

「おでこ」
おでこに桜の花びらが落ちている。。。
まだどの桜も散っていないのに。。
「何かいいことありそうだね」

「だな」

「私にもふってこないかな?」

「あげる」
おでこにあった桜の花びらを
私の手のひらに入れてくれた。。。
まさと。。。
・・・ありがとう。
小さな幸せを私にくれて。。
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