Not to memories
私たちは電車に乗り、
ゆいのお墓のところへ行った。
二人で行くのは初めてだ。。

「ゆい。きたぞ。ようやく揃ったな。
ずっと寂しい思いさせてごめんな。。
。。。」

「ゆい。。。。ゆうと来れた。
もうあの時の三人には戻れないかもしれない。
でも、もっといい三人でいよう。
あの時よりもずっとずっと濃い時間を
作ってく。
。。。
それでいいよね?ゆい?
ゆいも一緒だからね。」

「ゆな。。。だな。」

ゆうが顔をくしゃっとさせて笑っている。
この笑顔にどれだけ今まで救われてきたか。
どれだけ安心を貰っていたか。
。。。
久々に見たゆうの笑顔は、
あの時と全然変わらない。

変わってしまった私たちにも、
少ないけれど、変わらないものがある。

ずっと一緒にいれていたら、
変わったものも、変わらなかったものも、
気付くこともなかった。

一緒に居られなかった時間が、
私たちの関係をギクシャクさせている。

でもゆうのたまに見せる変わらない部分が、
いとも簡単にその時間を埋めてくれそうだ。。
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