Not to memories
「飯田さん!なにしてんだよ!」

彼女の後ろ姿に必死に声をかけた。
彼女は振り返って大声で言った。

「あんたこそ何してんの?」

。。。。

「なにってっ。。」


「タバコ吸うのとキャバで働くことってそんな対して変わんなくない?理由?意味?。。。そんな事って必要?」


。。。。

俺は彼女に近づき、勢いで手首を掴んだ。


「とにかく、そんなん似合わねぇから。今すぐそんなん辞めろよ。」

彼女は大きくため息をつき、顔色ひとつ変えずに、冷静に手首から俺の手を離す。

「びっくりさせちゃったね。カバン持ってないってことは誰かまたせてるんじゃない?
心配させちゃうよ?早く戻ってあげな?」

。。。
彼女は俺の言葉に全く動じない。相手にもされてない。。むしろ、ばかにされてる。。。

いや。。俺が冷静じゃない。。何かッとなってんだ。。

。。。

「怒鳴って。。。。わりぃ。
。。。。あのさ。明日ケーキ食べに行こう。
名橋駅に14時。

じゃあ」


ケーキを食べる?
そんなことを言い放って、
俺はみんながいるカラオケへと
歩き出した。


俺は何をやってんだ。。。

結局冷静になれず、相手にされてないことについムキになって発した言葉がケーキとは。。。

最悪な状態で彼女と初めての会話をした。
< 26 / 358 >

この作品をシェア

pagetop