Not to memories
「。。。。いい先生ね」

「うん。。。」

。。。

そのあとお医者さんが来て、
傷をみて、2日は入院するようにといわれた。

痛み止めをもらったものの、
やはり傷が痛んで動けない。。。

。。

「ねえ。お母さん。」

「なに?」

「刺したいぐらい、憎むのって辛いよね」

「。。。。あんたは昔からそう。
馬鹿言わないで!!!
。。。
憎んで辛いからって。。。
どんな理由があったって、
刺していい理由にはならないでしょ!
同情なんかしちゃいけないの!
いい加減わかりなさい!」

「昔から??」

「。。。小学生の時。
隣の学校でいじめがあって。。。」
いじめられてた子が自殺をしたニュースを
テレビで見ていた時のことだ。。
私が言った一言に、お母さんは怒っていた。

いじめる子はどうしていじめちゃうんだろう。
きっとなんか辛いんだよね?
。。。
お母さんは怒鳴っていった。

そんなことわかる必要なんかない。
いじめられる子にどんな理由があったとしても
いじめる子にどんな理由があったとしても、
ただ見て見ぬ振りする子にも、
理由なんて関係ない。
しちゃいけないことにかわりない。
どんな理由があろうと、
犯罪を犯してはいけないのと一緒。

人を傷つけちゃいけないの!

。。。。
隣の小学生の出来事。
自分の子にも起きるかもしれない。
他人事じゃない。
お母さんは私に怒鳴った。

私はその時、悪いことは
何があってもしたらいけない。
理由はただの言い訳。

お母さんから大切なことを教わった。

でも。。教えてもらえなかった人は?

わかってはいるのに、出来なかった人は?


。。。
加害者も被害者。。そんなことはない?

その考えは甘い?

。。。


やっぱり私の考えは変わらなかった。。
けど。。。周りの人間が罪を犯してしまったら
私も同罪。。。

「わかってるよ。
人を傷つける理由なんてない。
絶対に傷つけちゃいけないって。
だから、私も頑張る。」


「。。。。もう寝なさい。
明日お父さんとお姉ちゃん
お見舞いに来るって」

「おかあさん私平気だから帰って」

「。。。わかったわ。。朝来るから」





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