Not to memories
「振り回してんのは俺だろ?」

「え?」

びっくりした。。奇想天外な回答に。。
目から出そうだった涙もびっくりして引っ込んだ。。。

私が振り回された??

「覚えてねぇの?手を引っ張って走っただろ?
あれって完全振り回してんじゃん。。
。。。。
先に振り回したのは俺の方。
変なこと言ってねぇで、
最後まで付き合わせろ。」

。。。

キャバクラで働いてんのばれちゃった時か。。

なんか。。。懐かしい。。。
あの時から私は少しずつ前に進んでる。。。

「あの時はびっくりしたなー。
まさと走るの速くってー。手離そうとしても離れないし。。すっごーく高いヒール履いてたから、ついてくのに必死だったんだよ?」


「はぁー?びっくりしたのは俺の方だ」

「。。。確かにね」

「いくか!」

フガフガ。。、

あっとんとろ。。ごめん忘れてた


それは振り回されたんじゃない。
暗い闇の奥深くにいた私を引っ張り出してくれたんだよ?まさとは。。

なんて。。言えなかった。

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