Not to memories
「あの時って?」


「中学の頃、ゆなの友達にいろいろあって。。
ちょっと警察で事情聴取を受けたことがあったのよ。その時から、勝手に部活は辞めて、学校もいかなくなるのかもって心配してたんだけど、それだけは毎日必ず行って。でも家では一切笑わなくなって。。家にもね、お友達とかよく遊びに来てたのよ。でもぱったりとこなくなってね。」

ゆいさんのことか。。。

「でもね、まさとくんが来てから、あの子笑うようになったのよ。少しずつだけど、昔のあの子に戻ったのかなって。。ほんとに。。。」


泣いている。
ずっと苦しんできたのはゆなだけではない。
おばさんもその一人だ。
ただ娘の笑顔が見たくて、
必死に笑顔を作って心の中では
泣いていた。。それに気付いていたゆなも
同じように辛かったはずだ。。

負が負を呼ぶ。。

そうやって嫌なことまで連鎖する。。

早く終わりにしなくてはいけない。。

俺にできること何かないのだろうか。。


「。。おばさん。。。とにかくゆなさんと話してみますね。
。。。あの。ゆなさんは部屋?」


「ごめんなさいね。。泣いちゃって。。
ゆなはたぶんとんとろと散歩に出かけてるわ。
とんとろいないから」

「わかりました。ちょっとその辺探してきますね」
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