Not to memories
次の日、ゆなは学校には来ないんじゃないかと思ったが、
久々にゆなは学校に来ていた。

いつものゆなだ。。
長袖でジャケットの制服で、傷は隠れていて、
まさかあんなことがあったなんて、
誰も気づくことはないだろう。

だが、いつもよりも元気いっぱいだ。。

「ごめーんずっと休んでて!心配かけたー」

「ほんとだ!まじめちゃくちゃ心配したし!
なんかあったのかよ?」

「え?ううん。眠くて。ほらー最近寒いから朝起きれないんだよね。。。へへ」

「まじかよー?今日から大学受験授業もでるか?」


「ごめーんちょっと用事あってー」

「なんだーまたみんなで勉強したかったのによー」

佐藤もゆながカラ元気だってことぐらいやっぱ気づき、ゆながいないのを見計らって、何か知らないのかと聞かれたが、知らないと答えた。。

あれから数週間が経ったが、
一度もゆなは大学受験授業には、出席していない。外は完全に冬になって、街はクリスマスのイルミネーションで賑やかになっていた。

高校3年の冬。
特にこの理系クラスは大学受験が多いので、
受験中も赤い本を読んでる奴らばかりだ。
今も昼休みだというのに、勉強している奴らがいる。

「飯田さん!なんか呼ばれてるけど?」
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