Not to memories
家に着き、ゆなの部屋でケーキが来るのを待つ。

待っている間、ゆいさんの写真が気になり、
クローゼットの中を覗いたが、
あの時と変わらない位置に置いてあったので、
あれからゆなが片付けたり触ったりはしていないようだった。


「ごめんお待たせ。はいチョコケーキ。」
チョコケーキが二つってことは、
「え?ゆなも?」

「うん私もチョコケーキ。最近甘いの好きになったかも。まさとのおかげだね。ありがとう」

チーズケーキしか食べなかったゆなは、
いつの間にかチョコケーキを食べている。。

でも、こーしてるとやっぱゆなはゆななんだよな。。

「で?どーした?なんかあったんでしょ?」
ケーキを食べながらゆなが聞いてくる。。

「この間聞けなかったから。。やっぱ聞かなかったこと後悔して。。」


「。。。。議員のバカ息子?」

なにが知りたいかゆなは気づいてたんだな。

「あー、あの時楽しそうに話してたし。。
なんだったのかと。。」

「どーしたらいいか、わかんなくて。。ゆいに酷いことした奴、探す事しか考えてなかったから。。実際会ってどうしたかったんだっけって思ってしまうぐらい、バカ息子は普通だったんだ。。少し世間話したくらいだけど。」

ゆなは冷静に話している。。。
もう自分の中では片が付いたのか。。?

「普通?」

「うん。悪意とか感じなくて。だからもし本当にゆいを傷つけた人なら一筋縄ではいかないなって。。だから、少し様子を見てみようと思って。。。」

おいまさか。。

「様子みるってゆなお前。。見張ってんのか?」

「うん。。たまにね。。でもわかんなくて。。
だから、ストレートに聞いてみようと思って」

「おい!あぶねぇだろそろれ。そんとき俺も行くから」

「ごめん。これは私一人で大丈夫。」

「は?この前はついて来てっていってくれただろ?なんで。。」

「あのときは本当自分が冷静になれないのわかってたから。もしかして殺しちゃうかもなんて思った。でもそれでもいいやなんて思えたりして。自分で自分が怖かったから。
でもまさとがいてくれるだけで、
気持ちが落ち着くから平気だと思って、
ついてきてもらった。。。でも今は冷静だよ。
このおかげかな?私、大丈夫だから」

手首についているブレスレットを見せていう。
だからって。。。はぁ。。

「なんで。。。」
またか。。俺邪魔か。。。頼らたなんねぇってことだよな。。。
はぁ。。

「私さ。。ゆいみたいな被害者がもうでないためにあいつをどうにかしないとって思ってる。警察が捕まえられない以上、あいつが更生してくれなきゃ何度だって繰り返し行われて。。。
そんなの嫌なの。。だから」


ゆなが言う理論は間違えではない。。。
反論のしようがない。。。

だけどさ。。。。

「あいつと会うとき俺も行くから。悪りぃけどこれは譲らない。お前まで危ない目にあう可能性だってあんだろ?」
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