Not to memories
「だって。。ゆいはきっと止めたかったんだと思う。。。それに。。。」

「ゆなはあいつとは違う!!間にうけんなよ!あんな奴の言葉!」


「。。。ううん。あいつの言葉は間違ってない。。。私はあいつと同類だよ」


「なんでそんなこと!!ありえねぇ。あいつとゆなが同類なんて絶対にありえねえから」


「私がキャバクラで働いてた理由はね、
私が私でいるためだったんだよ?
。。
別にお金が欲しかったわけじゃない。
女だと思って私に近づいてくる男たちに
私は酷いことをたくさんしてきた。
まさとには言えないようなこと。。いっぱいしてきた。
ほら?同じでしょ?」

。。。。
加賀屋に告られていた時に、
ゆなが言っていた言葉を思い出した。


「男嫌いだからそんなことしてきたのか?」


「???」


「ゆいさんのことがあったからか?」


「ゆいのせいじゃない。ゆいが自殺したことで、私がおかしくなったわけじゃない。そんなのほんのきっかけにしか過ぎない。これは私自身の問題だから。でも少しだけかもしれないけど、まさとのおかげで前に進めた気がしてる。。」

「今でも男が嫌いなのか?」

「うん。私を女と見ている人たちはみんな嫌い」


。。。

「でも、ゆなはあいつなんかとは同じじゃないから。絶対に」

ちゃんと言葉が出なかった。。

こんなことしか言えなかった。

今でも男が嫌い。

それが頭から離れず、議員の息子とかそんなことより。。俺のことが嫌いと言われているようで。。

初めからゆなのこと、女としてしか見ていない俺は、ゆなにとって、汚らわしい生き物に見えるのだと。。何も言えなくなった。。
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