Not to memories
そして冬休みになり暇な時間は、
キモニーにもらった過去問を解き、
時間を潰す。。。
意外にも勉強をしていれば
変なことを考えずにすむので、
あっという間に時間が経った。


そして年が明ける1日前、
ゆいに会いに行く。

今日ははじめてゆうと待ち合わせてきたのだが。。。ゆう?と思うぐらい一回り大きくなっていてびっくり。。
「すごいゆう。。腕の筋肉。。」

ダウンジャケットを着ていてもわかるこの体格。。かなりしごかれてるみたいだ。。

「まぁな。一応消防士。毎日筋トレでな。ははっ」

頑張ってんだな。。私も今日は頑張るって決めている。

ゆいのお墓を掃除して、花を添え、
二人で手をあわせる。

私はここでゆうに全てを伝えると決めていた。

「ゆい。ゆうにちゃんと伝えようと思う。いいよね?。。。」


「ゆな?」


「ゆう。ゆいがいる場で、ちゃんと伝えようと思う。
ずっと言えなかったこと。あと思い出したことも全て。。。聞いてくれる?」


「。。。ああ。」
心臓がバクバクと音を立てている。。
ゆうにも聞こえているんじゃないかと思うほど音を立て、その振動で私の体が揺れている。。

。。。
小学生の頃レイプにあった。
まだ、そういう行為があることも知らなかった。 ただただ怖くて痛くて、乱暴されたあと、
どうしたら良いのか、わからなかったし、
誰にも話すことができなかった。
そのあと大人の男の人が怖くてたまらなくて、
ゆいも私の変化に気付いてたのかもしれないけど、
私は言えずにいた。
そんな時ゆいと二人でいるときに、
レイプした相手に遭遇して、
連れてかれそうになった。
私は、顔見ただけで怖くて動けなくて、
その時、
ゆいがその人のことを棒で殴りつけて
助けてくれた。だけど、私は、
ゆいに知られるのも怖くて。。逃げた。。
でもゆいはどこまでもついてきて。。

結局全てを打ち明けた。


それからだと思う。
ゆいは私を守らなくちゃいけないと
強く思った。


そして施設であの男に出会い、
ゆいは、暴力を受ける。

けど、逃げることもできたのに、
しなかったのは、私を守るため。。
自分以外が被害にあわせないため。
ゆいが我慢してた。。
でもあの男は。。。ある日身体中に傷のあるゆいをみて、思う。

もう傷つける場所がない。

そしてゆいから
別の人間に乗り換えた。


ゆいは。。

絶望する。。

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