Not to memories
お店をでて、伊達さんと車に乗る。

「どこ連れてってくれるの?」

「もちろんいいところ。
ゆいちゃんは僕の物になってくれる?」


バカバカしい。
人をものとしか見ないやつは嫌い。


「もの?伊達さんのものになって欲しいの?」

「ふっ。そう。っていったらどうする?」

伊達さんは私の近くに来て、私の口にキスをした。

「ものにはならない。置物はつまらないでしょ?」

伊達さんは手を私の胸に伸ばす。

私はその手をとって、少し拒んで見せた。

「そ。ゆいちゃんは若いけど、なんか達観してるねー。一筋縄にはいかないって感じ?嫌いじゃないなー僕は。逆に萌えちゃうねー」

食いついたけど。。。なんか。。
何考えてるのか。つかみどころのないやつ。


「そんなことないくせに。嘘つきは嫌い」

「まぁまぁ。ゆいちゃん。半分本当、半分嘘。
でもね、ゆいちゃん?俺は直感を信じるタイプなの。はじめて会った時から決めてんだ。
必ずゆいちゃんを手に入れるから。
どう?いつものお客さまとは、一味ちがうでしょ?」
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