あなたの優しさが…
雅樹の腕が緩み、雅樹の顔を見る
『もう一つ、ある』
そう言い、私を横に座らせ
1枚の封筒を私に渡した。
なんだろ?
開けてみると
【婚姻届】
そして、雅樹の名前は既に書かれていた。
「雅樹…うっ…ふぇ…。」
嬉しくて嬉しくて
私が密かに望んだことが現実になっている。
本当にいいの?
私なんかが幸せになっていいの?
それを吹っ飛ばしてくれる現実
『美咲…書いて』
涙を拭いてくれる雅樹の笑顔
手が震えるって言いながら
涙が出すぎてよく見えないって言いながら
婚姻届にサインをした。