あなたの優しさが…
優しさ
玄関を出て、少し歩いたところで
『俺は美咲を一生離さないと言ったが…』
その声に身体が固まった。
私が愛してやまない人の声。
なんで…
けど、振り向くことも出来ない。
『俺のこと…嫌になったか?』
私下を向きながら横にブンブン首を振る
『俺のことが信用できないか?』
ブンブン首を横に振る
違う…私は私自身が信用出来ない。
『俺はお前の全てを受け止めたい』
その言葉にドキッとした。
私の全て……
「わ…わた…し…じぶ…んが…きらい…」
もう涙が止まらない。
ちゃんと伝わったかも、わからない。