あなたの優しさが…

車の中は無言。


大東さんが運転しながら
私達をチラチラ見る。


「雅樹…」

この空気、どうにかしたい。


『美咲は子供をおろすのか?』

その言葉に驚いたけど…雅樹は真剣


「産みたいです」

そう言うと

『普通、産んでいいか聞くのか?』


多分、聞かないよね。


「ごめんなさい…けど…」


『いや…悪い…俺の言い方が悪かった』


そう言うと、私の目を見ながら

『美咲…産んでくれ。俺と美咲の子供』


「あっ…はい。頑張ります!」


そう言うと、私は雅樹の胸に飛び込んだ。
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