あなたの優しさが…
部屋を出て、マネージャーの元へ行った。


「マネージャー、新規終わりました」


そう言うと
『そうか。問題ねーな。翼だし』

私はそんなに信用されているのだろうか。


「チップもらいました」

その言葉にマネージャーが固まった。


え?貰ったらダメだった?

私がマネージャーの顔を覗き込むと
マネージャーが
『あぁ…よかったな…』

歯切れが悪い。

よくわからないが、気にしてたら
切りがない。


あ。
「マネージャー、近々1日だけ休みをください」


私が休みが欲しいなんて初めて言ったから
マネージャーは驚きながらも
了承してくれた。



休みは新規客がくれてチップを使うため。

新しい襦袢でも買うかな…約束だし。


少しだけ、私の心が温かくなった。
けど、私はそれに気づかないふりをした。
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