あなたの優しさが…
ドアをノックし、
三つ指ついて挨拶。
…あれ?無言?っと客を見れば
あの新規客だった。
思っても見ない客人に固まってしまった。
『何、固まってる』
その声に慌てて
「申し訳ございません…あの…
少しだけ、お待ちになっていただいても宜しいでしょうか…」
「すぐ…すぐに戻りますっ!」
私は急いで待機室へ戻り
新調した長襦袢に着替えた。
小走りで戻り、また部屋へと入る。
変な汗が出てた。
緊張なのか、嬉しさなのか…
心臓の音も大きく聞こえてた。