あなたの優しさが…
『…雅樹』
そう言うと、少し彼の腕が緩んだ。
やっぱり、このぶっきら棒な言い方
好きだなぁっと思い
「雅樹様、今回はありがとうございました…とても楽しかったです」
何故楽しかったか聞かれ、買い物中の気持ちを伝え、久しぶりの感情だったと言うと驚かれた。
「あの…」
『なんだ』
「ふふふ。私、動けません。
前回は放置、今回は密着ですか?
飴と鞭が激しいですね…ふふっ」
そう言うと、彼も笑ってくれた。
『悪い…抱きしめたくなって…』
そう言われると、ますます恥ずかしい
顔が…身体が熱い。
『離す気はねぇ…』
そう言うと、緩んだ腕はまた私を離さないようにきつく抱きしめた。