あなたの優しさが…
そんな話をされての外出なんて楽しくない。
雅樹は大丈夫だって言うけど…。
ため息が出ちゃう。
着いたぞっと、車を降りて
雅樹とお店に入った。
『好きなもの選べ』
その声に、ようやく我に帰った。
え…。何ここ。
綺麗な女性店員さんばかり
今流行りなのか、沢山の服が並んでた。
「えっ。いや。私、服なんて…」
『俺が買ってやりたい』
そう言われても…物欲ないし。
困っていると、大東さんが店員さんに何かを告げて、私を呼んだ。
ここからは、着せ替え人形状態だった。
何着目?
買ってもらうにしても1着で十分なのに…多分、7着からいは着てる。
「疲れました…この中から選びます」
そう言うと、雅樹は眉間にしわを寄せ
『全部だ』
そういうと、大東さんにカードを渡した。
「は…いや…こんなに必要ないし、もったいないし!」
それに、多分、高い。値札を見ていなかったけど、絶対高い。
大東さんが支払いを済ませ戻ってくる
『美咲様、若の気持ちを受け取ってください』
大東さんにまで言われたら…もう断れない
「雅樹…ありがとう。大切に着ます」
「…これも、初めて…」
その言葉を言うと、やはり雅樹はご機嫌。